望潮亭通信

無常なる世界を見るは楽しかり

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

うざったい

こんなコラムを2003年に書いていました。 なんかあ、このごろ、この国がうざったくない? キミガヨやヒノマルは押し付けるし、今度は愛国心を持つようにさせるだって。自然に愛国心を持つような社会にすればいいのにさあ、政治家がそんな政治をしていないから…

利用される住民投票

親ロシア派の武装勢力が占領するウクライナ東部のドネツクとルガンスクなどで、ロシアへの編入の賛否を問う住民投票が行われた。これは、ロシアが支配地域を併合するための儀式であり、「偽りの住民投票だ」と欧米各国は強く非難し、住民投票も併合も「決し…

「大谷1安打」

駅の売店では「大谷1安打」などと赤で大きく書かれたスポーツ紙や夕刊紙のチラシがあったりする。どんなにすごい出来事かと思うと、これが、ただヒットを1本打っただけ。優勝を決めたわけでもないし、その試合の勝利を決めたヒットでもなく、ヒットを打った…

変化と生活保守主義

こんなコラムを2003年に書いていました。 経済が縮小する中で、貧富の差が拡大し、大量の首切りが行われて失業者は増大(中高年のみならず、20代では潜在的失業率は14、5%になるとか)、少数の“勝ち組”以外は“負け組”とされ、1億総中流幻想はまさしく幻想…

占いと運命

例えば、星座占い。1年を12に分けているが、日本の人口を12等分すると、それぞれ1000万人強になる。すると、例えば水瓶座の1000万人の人々が、同じ月の同じ日に同じような運命にあるということになる。中には、おみくじよろしく、異性運やら金運やら仕事運…

アメリカの下駄の雪

こんなコラムを2003年に書いていました。 望潮亭主人「また、酔っぱらっているね」 酔っ払い 「不況になって急に、この国が武ばってきたのは何でですかい?」 主人 「これまでなら、金を出して済ませて来たものが、懐具合も厳しくなって、そうもいかなくなっ…

つけ足し主義

ロシアや中国は最近、民主主義や自由など欧米の価値観を受け入れることへの反発を隠さなくなった。ロシアや中国には独自の歴史的に培われた価値観があり、それを優先すべきであるとする。もちろん、そこには民主主義や自由など欧米の価値観を受け入れたなら…

市中引き回し

「市中引き回し」を喜ぶ精神とは何だろうか。昔は刑罰として、市中引き回しのうえ打ち首あるいは磔ということになり、当人および“観衆”に“悪行(秩序紊乱)の報い”を思い知らせるという意味があるのだろうが、さて、現代においての市中引き回しとは、さらし者…

税金を食いものにする奴ら

こんなコラムを2003年に書いていました。 バブル崩壊後の“失われた10年”と、なにか他人事のような言い方で括られる期間に何が行われ、また、何が行われなかったのか。 この間、構造改革という言葉が声高に言われたが、どのような構造をどのように変更するの…

国旗の意味

米国の国旗である星条旗は、左上にある白星が州の数(現在は50)を示し、赤白13本の横帯は独立当初の13州を示す。人々は星条旗に向かって右手を胸に当て「忠誠の誓い」を唱えることが慣習となった。誓いの文言は「私はアメリカ合衆国国旗と、それが象徴する…

終わった人なのに

こんなコラムを2003年に書いていました。 石原慎太郎氏に都民は何を期待しているのか。石原氏の強者としての物言いがウケており、投票した人が自己投影しているのではないかという疑いがなきにしもあらずだが、政策としての何が高い支持に結びついているのか…

転向する世代

『渡邉恒雄 メディアと権力』(魚住昭著)が講談社文庫に2003年に入ったときに、魚住氏と玉木正之氏の対談が付け加えられた。その中に次のような一節がある。 魚住「いま起きていることって、世代論で簡単に言うと団塊の世代の転向現象なんですよね。(中略)…

最強の武器

軍事優先の北朝鮮の核爆弾が、周辺国にとっての現実的脅威となるためには運搬手段が確保されていることが必要だ。しかし、戦闘機などに装填できるほどの小型化能力は北朝鮮にはまだない。そうなるとミサイルということになり、北朝鮮は各種のミサイルの開発…

個別と全体の混同

SNSには大量の書き込みが流れ続けている。発信者は企業や団体なども多くなったが、おそらく大半は個人によるものだろう。個人によって発信された書き込みは個人の見解を示すもので、個別の事例であり、社会の全体的な傾向を示すものではない。ある個人の見解…

死人相手のビジネス

例えば東京の浅草界隈を歩くと、そこここに寺がある。ゆったりした敷地に構えている寺はなく、ほとんどは寺本体ぎりぎりまでマンションなどが建っている。地方では、ゆったりした敷地の一郭を駐車場にしたり、保育園などにしている寺も珍しくはないが、浅草…

反テロリズムの意味

イラクを例にとると、イラク国民とされる人々が一つの国家を形成する理由(必然性)は希薄である。民族も宗教も異なる人々が、例えば何かの理念なりに拠って統一国家を形成したわけではない。中近東は欧州の植民地にされ、第2次大戦後に独立したが、植民地…

人生はジグソーパズル

ある友人は「人生はジグソーパズルだ」と主張する。「1日を生きると、その日のピースが出来あがる。毎日の様々な色をした膨大なピースが組み合わされて、大きな絵となる。その絵は、その人の人生が描かれた作品だ」とする。生きている間は毎日、ピースが加…

N氏の憂うつ

こんなコラムを2003年に書いていました。 「総理大臣にもなった。勲章も一番いいのをもらった。大新聞社のワンマン社長とも友達だ。息子も国会議員にして跡を継がせた。自民党の比例の終身1位だから、当選は保証されている。私の人生は大成功だ。何よりも、…

中華民族って?

中国の西安市にある西北大学で2003年に日本人留学生らがふざけて裸踊りをし、中国人学生らが大規模な抗議デモを行った。そのデモには、中国共産党が打ち出した「中華民族の振興」のプラカードもあったという。 階級意識に基づく共産主義にとって民族主義は否…

人権侵害の実態

新疆ウイグル自治区で中国当局が、ウイグル人らに対する多様かつ過酷な人権侵害を行っているとの情報は以前から流れていたが、外国人の立ち入りが厳しく規制されていることもあって実態は隠蔽されていた。外国からの批判に中国は激しく反発するが、「どこで…

オレ、オレだよ

こんなコラムを2003年に書いていました。 電話が鳴って、「はい、小泉でございます」 「オレ、オレだけど、困ったことになったんだ」 「純ちゃん?」 「そう、そう。実は金が要るんだ。助けてほしい。必ず返すから貸して欲しいんだ」 「えっ、どうしたの? …

国際刑事裁判所

こんなコラムを2003年に書いていました。 アフガニスタンで米軍が子供も殺し続けています。さて、戦争が終って「平時」に米軍はアフガニスタンで何件の殺人をしたでしょう? 数字は隠されています。いや、調査さえ行われていない様子なので、隠してはいない…

カゼ薬で治す

第七波に襲われた日本では連日、10万〜20万人台の新規感染者が出ていた。発熱外来を訪れる人は発熱が38度以上と高く、けん怠感を訴える人が多いと報じられた一方、感染者には軽症や無症状が多いともされ、陰性証明を取得する目的で検査を受けに行って陽性と…

不幸な日米関係

こんなコラムを2004年に書いていました。 「むかし天皇、いまアメリカ」という言葉があります。そのご威光には逆らえない、下々は黙って従え、てな調子でひたすら判断停止、従属を求める政治的「ジョーカー」のことです。近年でも、どこかから「ショー・ザ・…

それ行け自衛隊

こんなコラムを2004年に書いていました。 格さん「ご隠居、いよいよ出陣でさあ。なんせ、世界1強い米軍が相手だから、そう簡単に事は運ばないだろうが、日本軍には頑張ってもらいてえ」 黄門 「いったい何のことだね?」 格さん「知らないんですかい? アメ…

代替案を出せ

こんなコラムを2004年に書いていました。 母親「イラク派兵には反対よ。危険なところにわざわざ行く必要はないし、奥さんや親御さんの気持ちを考えると、可哀想だわ」 長男「僕も反対だ。国際貢献は必要かもしれないが、アメリカが始めたこの戦争には大義名…

噴き出るもの

駅弁の「かにめし」で知られる長万部町に名物が一つ加わった。飯生神社の敷地内の松林の中で8月8日から、水が約30mの高さまで噴き出した。噴き出す勢いは衰えず、3週間以上も噴き出し続けている。噴き出したのは温泉だとみられたが、天然ガスが地下水とと…

気張りなや

こんなコラムを2004年に書いていました。 エビス「プロ野球のバファローズの前につく名前を売ってン十億円ちゅうのは、うまい商売を思いついたものでンな。わての名前も誰か買うてくれまへんかな」 大黒 「アホか。おまえの名なんて誰が買うねん。それにな、…

へたり牛

こんなコラムを2004年に書いていました。 大量破壊兵器をアメリカはイラクでまだ発見できない。国連の調査団も発見できず、「それなら俺達が発見してみせる」と、戦争までして邪魔なフセイン政権を排除し、のびのびとブッシュ政権は大量破壊兵器を探し始めた…