望潮亭通信

無常なる世界を見るは楽しかり

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

利を求めて

こんなコラムを2008年に書いていました。 フランク「資本を持っている人が、工場を建て、機械を設備し、労働者を雇用して働かせ、生産したモノを商品として売り、売り上げ代金から生産コストなどを差し引いた利潤を、自分の利益とする。これが資本主義の解り…

1×1=1

1に1を足すと2になるが、1に1を掛けても1のまま。なぜ1に1を掛けても1のままなのか。もしかすると、1に1を掛けた時点で、見かけは1のままでも、何らかの変化が起こっているのだろうか。 こんなことを考えたのは、ある新聞記事が目に留まったから…

巨大なシマエナガ

高さ30cmほどのシマエナガのぬいぐるみが書店で売られているのを見た。丸っこくて、可愛いい姿ではあったが、大きすぎる。実際のシマエナガは体長14cmほどの小鳥で尾が7~8cmほどと長く、重さは8gほどでスズメより小さい。実際にシマエナガを見た人は少ない…

死者はどこへ行ったか

「明日への遺言」という映画が2008年に公開された。日本軍の東海軍司令官だった岡田資陸軍中将がB級戦犯として裁かれる法廷場面を中心に、司令官としての責任から逃げず、すべてを一身に引き受け、部下を助けようとする姿を描いていた。藤田まことが岡田司令…

北国にとっての温暖化

ソウルっ子「韓国でこれまで獲れなかったマグロが、獲れるようになったという。温暖化による海水温上昇によるものと見られているが、一方で寒流系のタラ、ニシンなどの漁獲量が激減しているという。何かが獲れなくなっても、代わりに何かが獲れるようになる…

緊張を高めるメリット

国際関係において国家間の緊張関係は常に存在する。同盟国の間でも経済的な利害などをめぐって緊張関係は少なからず常にあり、政治的な利害が対立する国の間や、歴史的要因や民族紛争などで反目がある国の間では緊張関係は明確になる。常に冷戦状態にある諸…

国家主義市場経済

2008年に大騒ぎになったのが農薬入り餃子事件。中国から輸入した冷凍食品に農薬が入っていて、中毒して入院した人々がいた。 中国は中国側に非はないということで決着させたがり、「包装の外からも農薬がしみ込む」とさえ言ってのけた。工場内ではなく、日本…

トヨタ2000GT

先日、バスの窓から、対向車線に白いトヨタ2000GTが走っているのを見かけた。滅多に見かけないクルマだが、見るたびに、その美しさに見とれてしまう。どの角度から見ても、見るに耐える美しさを持つクルマは少ない。陳腐な表現だが、「走る美術品」といえ…

函館本線とバス転換

JR北海道の函館本線は、函館と旭川を札幌を経由して結ぶ全長458kmの幹線で、高速道路網の整備が北海道でも進むが、なお多くの人々や大量の貨物の輸送を担っている。ただし、長万部からニセコ〜小樽を経て札幌までの区間(山線)は急勾配が続き、単線であるた…

毒を喰らわば

こんなコラムを2008年に書いていました。 やはりねと多くの人が思っただろう。伊藤忠商事が輸入した米国産牛肉に脊柱が混入していた。輸入された米国産牛肉は日本の検疫所で抜き取り検査されているそうだが、全品検査ではないため今回のようなことが起きる。…

只見線で空間と時間の旅

こんなコラムを、只見線の全線に乗車することができた2008年に書いていました。 JR只見線は、福島県の会津若松と新潟県の小出を結ぶ全長135キロのローカル線だ。山々の間を縫う只見川ぞいに走る只見線の列車の車窓から見る景色は、「絵になる」光景の連続。 …

ウイルスとの共存へ

世界の新型コロナ感染者数は2月9日に累計で4億人を超えた。3億人を超えたのが1月7日だったので、ほぼ1カ月間で1億人の新規感染者が発生した(2億人を超えたのは21年8月6日なので3億人まで1億人増えるのにほぼ5カ月、1億人を超えたのは21年1…

戦車は必要か

陸上自衛隊の最新型戦車は、情報通信機能が強化され、位置や戦場データの共有が可能になった。長さ9m超、幅3m超で重量は44トン超。これでも小型軽量化されたそうで、分解せずともトレーラーでの搬送が可能になったという。開発費用は480億円超で価格は1両…

つくられる民族

アメリカ民族や言うたかて、誰のことか判らん。トランプやオバマが同じ民族やなんて、誰が信じますかいな。アメリカ人とは言っても、アメリカ民族なんて言葉使わん。強いてアメリカ民族と言うなら先住民のアメリカ・インディアンを連想するぐらいや。アメリ…

どこでも、やってる?

やっぱり、そうかと思ったね。2008年に発覚した船場吉兆の「使い回し」。どうせ客は気づかないだろうと、もったいない精神を発揮したのか、客の食べ残しを別の客に出していた。高い金を出して、誰かの食べ残しを喰わされていた客こそ、いい面の皮だ。 しかし…

善悪を離れて

日本国内や世界各地から大量のニュースが伝えられる毎日だが、目にとまった全てのニュースについて、その背後関係や過去の経緯などを正確に理解している人は少なく、また、正確に理解しようと必ず詳しく調べる人はいないだろう。仕事に関係ありそうだったり…

おバカだけど

こんなコラムを2008年に書いていました。 TVのクイズ番組で珍答・迷答を連発するタレントが人気になり、親しみを込めて、おバカタレントと呼ばれている。これまでにも、見かけはともかく本当はバカなタレントは数多くいたかもしれないが、バカを売り物にした…

水滸伝は奥深い

水滸伝を論じた書物は数多いが、竹中労さんの水滸伝論(「梁山泊窮民革命教程」)に沿って、原著の水滸伝の時代背景を見てみよう。 「当時(北宋)、塩は国家の専売であり、その歳入は国家財政の根幹であった。ゆえに政府は海辺住民の塩の密造・密売を厳しく…

大切な温室効果

温暖化を真剣に心配し、「このまま世界でCO2の排出が増え続ければ、僕たちが大人になった将来に、地球の環境は大変なことになる」と10代のM君は危惧する。大気中のCO2濃度をすぐにでも下げなければならないと考えたM君は、大気中からCO2を回収するシステムを…

北方版「水滸伝」

長大な物語である水滸伝は、源氏物語のように1人の作者が書き上げたものではない。民間に伝えられた説話を宋末か明初に施耐庵がまとめ、さらに後世に羅漢中がまとめたとされる。これが120回本。それとは別に明末か清初に金聖歎がまとめた70回本がある。ほか…

ピンチはチャンス?

エゾリス「新聞・TVは、ここでも、そこでも温暖化特集。温暖化をテーマにすると企業の広告が取りやすいというから、絶好のビジネスチャンスだな。特集の内容も、氷河がどうの、海面上昇がどうの、感染症がどうの、台風がどうの、農作物がどうのなどと、さん…

暴力の意味

秋葉原7人殺し事件の加藤智大は、犯行前に携帯サイトの掲示板に書き込んでいた。心情が吐露されているようで興味深いものであったことは確かだが、過大視しすぎると間違うかもしれない。当時、各メディアで多くの人が様々に解釈した。急いで原稿を書き上げ…

自分で健康管理

家族の誰か1人が感染者になった場合、同居家族の自宅待機期間を厚労省は「感染者の発症から7日間」に見直すとした(従来は最長17日間の待機)。10歳未満を含め若年層の感染が急増しているが、看病などで親が休職せざるを得ない日数が短縮される。ただし、…

温暖化は珍しくない?

新聞、テレビなどでは温暖化の危機をあおる記事や番組が多くなった。なにやらプロパガンダ臭が強くなった温暖化キャンペーンを真に受けて、可愛そうな白クマちゃんを救おうなんて本気で信じ込んでいる人々が増えていたりして……。個人の生活から出るCO2を減…

うまく行くとは限らない

こんなコラムを2008年に書いていました。 中国では地方政府の腐敗・権力乱用などがひどく、報道は規制されているが、以前から住民暴動が各地でかなり起きていると言われていた。それが最近、相次いで新華社や中国国内紙が暴動を伝えている。6月以降、貴州、…

日本から出て稼ぐ

2020年の国勢調査では、日本の人口は1億2614万6099人(2015年比で94万8646人減)。2010年の人口1億2805万7352人が国勢調査では過去最高で、減少が続いている。ちなみに国勢調査で人口が初めて1億人を超えたのは1970年で、1985年に1億2千万人台に乗せて…

熱い韓国

こんなコラムを2008年に書いておりました。 えー、金持ち喧嘩せずなんて申しまして。これは、1)金持ちは他人と争わない、2)金持ちは計算高いから無駄金を使わない、3)金持ちは、しまり屋でケチだから金持ちになれるーーという意味だそうでございます。…