望潮亭通信

無常なる世界を見るは楽しかり

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

コブラ祭りだ!

ブラックマンバは世界三大毒蛇の一つとされる。他の二つは、キングコブラとオーストラリアに住むタイパン。これらを集めたコブラ祭りが2005年に群馬県のスネ−クセンターで開催され、世界各地から多数のコブラが集まった。 蛇はなぜ気持ち悪いと見られるのだ…

自己判断で追従

英国でエリザベス女王の在位70年を祝う行事が先日行われたが、パレードなどを見る沿道の人々を映したニュース映像ではマスク着用者は皆無だった。英国は1月に規制の大半を撤廃し、マスク着用は法的義務ではなくなっていた。英国では、法的義務であった頃も…

戦争も民営化

世界では戦争さえ民営化されている。戦場で軍事力を提供する会社や軍事訓練を担う会社は傭兵会社として以前からあったが、基地の警備や兵士の食料、物資補給など幅広い軍関連業務を請け負う民間会社が出てきた。世界での市場規模は約1千億ドル(約11兆円。20…

共通する価値観はあるか

こんなコラムを2005年に書いていました。 中国、韓国で反日感情の高まりが伝えられ、日本国内では歴史を情緒的に捉えて自尊心を回復しようとの動きが出てきている。これらをナショナリズムの高まりと捉えることもできようが、ナショナリズムだけでは,相互理…

科学的とは

科学的な思考とは「実証的・合理的・体系的に考えること。また、そのような傾向にあること」だ。科学的な思考をする人ならば、学者の主張でも鵜呑みにせず、その主張を実証的・合理的・体系的に検証する。学者の主張の、受容できる部分と留保する部分、批判…

ライフ・イズ・ミラクル

人間がごちゃごちゃ入り交じって、動物も人間の生活の中にごちゃごちゃ入って来る。それぞれ勝手に動き回り、ごちゃごちゃの渦を掻き立てる。 エミール・クストリッツア監督の映画は以前からそうだったが、2005年の「ライフ・イズ・ミラクル」では、そのごち…

様々な主権国家

プーチン大統領が若者との対話集会で、主権を持たない国は「厳しい地政学的争いの中で生き残ることはできない」と述べたという。報道によると、プーチン氏は、米国など他国の影響力を排し、独自の判断ができる国を「主権を持つ国」と呼び、「指導的役割を求…

政党ゲーム

国政選挙の時に人物本位で投票しても、議員は国会では政党の決定に従って動く。国政選挙で自民党が圧勝すれば,議員が政党の決定に反して行動することはしない。つまり、主権者は政党本位で投票するしかない。しかし、政党は自民党のほかは、半自民党か弱小…

みんな一緒

こんなコラムを2005年に書いていました。 カトリーナ「2大政党が交互に政権を担うようになるのが理想であるかのように言われてきたけど,本当かしら? 2大政党化は主権者の選択肢を狭めているだけじゃないの?」 リタ 「民意をより反映できる選挙制度だっ…

ブロッコリーとイカ

ある日のお昼,昼食のサラリーマンで混み合う都内・本郷にある中華料理店、事務職らしき中年女性のいるテーブルに後から青年が案内されてきて、相席となった。青年は「イカの辛味炒め定食」を注文した。 5分ほどして「イカの辛味炒め定食」が運ばれてきて,…

男はすたる

「男は強くなければならない」とか「女は優しくなければならない」などの男女の性差による固定観念は、女性の社会進出が進むとともに、個人の自由な生き方や多様性を尊重することがますます重視されるようになった現代の世界で時代遅れの考えだとされる。そ…

温暖化

こんなコラムを2005年に書いていました。 夏の暑さに地球温暖化を危惧してみたものの、紅葉の季節ともなれば、温暖化のことなどすっかり忘れ,青森が見ごろだ,鳴子峡が見ごろだ,磐梯山だ,日光だと、すっかり行楽気分。喉元過ぎれば熱さを忘るの例え,秋に…

若者はカモ

こんなコラムを2005年に書いていました。 「若い頃に共産主義にかぶれない奴は馬鹿だが、大人になってもかぶれている奴はもっと馬鹿だ」なんて言い方がある。「転向」した大人の言い訳だが、人間社会の現実が見えてきた実感による言葉ともいえよう。今の若い…

中華ナショナリズムの迷走

国家意識は自国の個別利益を考える特殊主義的な観念で、天下意識は個別国家の利益を超えた普遍主義的な観念だ。中華民族主義(中華ナショナリズム)は普遍主義と特殊主義が融合した構造を持つ観念だが、それが現在の中国でどのような現れ方をしているのか。…

放送とネットの対立

楽天が2005年にTBSに経営統合を迫ったが、そこでも「放送とネットの融合」が大義名分の一つに挙げられていた。ライブドアとフジテレビの騒動の時にも持ち出された一見解りやすそうな「放送とネットの融合」、しかし、その中身は具体的には漠然としたままだっ…

民間開放の落とし穴

こんなコラムを2005年に書いていました。 パキスタンやイランなど西アジアでの地震では、日干しレンガの壁の家が崩れて被害を拡大し,ビルでも耐震建築がなされていないため倒壊する惨事が珍しくない。世界でも有数の地震国である日本では,阪神大震災で多く…

崩れる

こんなコラムを2005年に書いていました。 フランス各地で起こった自動車への放火などの暴動は、同化主義の限界を示すものととらえられているようだ。一方でロンドンの地下鉄テロが移民二世によるものだったことから、多文化主義にも疑問の目が向けられている…

天下と国家

資本主義に移行して経済大国化した中国は、共産党独裁を堅持しつつ、国家の統合原理としてナショナリズムを強く打ち出し、人々にも愛国主義が広がっているように見える。そのナショナリズムや愛国主義は、対内的には少数民族の過酷な支配となり、対外的には…

都市住民のナショナリズム

江戸っ子「都市はどのように形成されたか? 三代前のことなら覚えてても、それより前のことなんざ知らねえ」 酢豆腐 「人が集まって、物流が生まれ、市場が形成され,それが更に人を呼ぶ。地方からの移住者で都市は成長した」 江戸っ子「どうりで半ちくな田…

虚報転じて予言と化す?

こんなコラムを2005年に書いていました。 【北京=人民月報】社会主義市場経済により人民の間の貧富の差が拡大し,富裕階級・特権階級が形成された中国で,平等を重視する誤った反社会的思想を鼓舞するとしてカール・マルクスの著作が06年から発行禁止になる…

戦場のドローン

ウクライナ軍は侵攻してきたロシア軍に対して、トルコ製の軍用ドローン「バイラクタルTB2」も活用して攻撃し、戦車など多くの戦闘車両を破壊したと伝えられる。同ドローン製造元の企業は「技術の進歩が戦闘手段に劇的な変化をもたらしている」とし、「最…

身につける努力

「理性や知性があれば人間は怒らずに生きることができるものです」という言葉を目にしたことがあります。しかし、理性や知性は全ての人間に具わっているものなのでしょうか。少なくとも,先天的に全ての人間に具わっていて、人間は自然に理性的・知性的に振…

雪が降り掛かる

こんなコラムを、北関東に大雪が降った2006年の1月に書いていました。 国境のトンネルを抜けない前から,そこは雪国だった。数十年ぶりという豪雪をこの目で見んと思い立ち,上毛線を新潟に向かった。高崎を過ぎ,車窓には、遠くに見えていた山々が次第に近…

堕ちた偶像

こんなコラムを2006年に書いていました。 ライブドアの堀江社長を、というより,彼の持つ金を世間は仰ぎ見てきた。目端のきく男が起業してチャンスをつかみ、株式上場で大儲けし,M&Aなどでグループ会社を増やし,一大帝国を築き上げたというイメージ。人の…

死刑制度

世界で死刑を事実上廃止した国は144で、存置国は55という(2020年、アムネスティ調べ)。事実上廃止した144カ国の内訳は、すべての犯罪に対して廃止が108カ国、通常犯罪のみ廃止が8カ国、事実上の廃止が2カ国。世界での死刑執行件数は18カ国で483件以上(…

チョイワルおやじが、いっぱ

こんなコラムを2006年に書いていました。 ある雑誌が売り文句にした「チョイワルおやじ」。ある種の揶揄を含んで使われていた「おやじ」という言葉に、規範にとらわれない自分の生き方を持っている大人とのイメージを付与し,そうした生き方への憧れも含めて…

表現の自由だってさ

こんなコラムを2006年に書いていました。 ムハンマドとおぼしき人物のターバンが爆弾になっているなんて絵は、単純な思い付きに過ぎず、あまり上等の諷刺ではない。例えば,イスラム教徒の爆弾によって同じイスラム教徒が死んでいることをチクリとやってこそ…

マスクと同調圧力

欧米諸国などではマスクの着用義務を撤廃する動きが広がっているが、日本ではまだマスク着用が一般的だ。マスク着用が推奨に留まっていたのに日本で人々はマスクを着用し、実質的に着用が義務化されたような状態だった。だが、欧米に比べマスク着用に抵抗感…