望潮亭通信

無常なる世界を見るは楽しかり

新型コロナの基本情報

 厚労省サイトなどから基本的な情報をまとめてみた。

 <ウイルス>人に感染するコロナウイルスは7種類見つかっており、その一つが新型コロナウイルス。4種類は一般の風邪の原因の10~15%を占める。2種類はSARSとMERS。 コロナウイルスはあらゆる動物に感染する。アルコール消毒(70%)などで感染力を失う。
 <感染>飛沫感染接触感染が主。空気感染は起きていないと見られるものの、閉鎖空間で多くの人が近距離でいる環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染を拡大させる可能性がある。
 <症状>発熱や呼吸器症状が1週間ほど持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多い。感染した人はほとんどが無症状ないし軽症だが、一部の症例は人工呼吸器など集中治療を要したり、重篤な肺炎症状を呈し、季節性インフルエンザよりも入院期間が長くなる。高齢者・基礎疾患を有する人では重症化するリスクが高い。
 <重症率>国内での発生事例と武漢からのチャーター便帰国者事例を合わせると、重症(人工呼吸器等を必要とした又は集中治療室に入院した)者は約9%。中国では、息苦しさ(呼吸困難)などを認めない軽症例が80%以上、呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至る重篤例は20%未満(2月11日)。
 <治療>ウイルスが上気道や肺で増えることで生じる発熱や咳などの症状を緩和する目的の治療(対症療法)として、解熱剤や鎮咳薬を投与したり、点滴等を実施。発熱や咳等の呼吸器症状が消失し、鼻腔や気管などからウイルスを検出できなくなった状況を「治癒した」と判断。肺炎を起こした場合は、酸素投与や人工呼吸等を行う。
 <致死率>WHOは3.4%とするが、米保健省の次官補は推定致死率0.1~1%とする(季節性インフルエンザの致死率は0.1%)。中国でWHOなどの専門家チームが行った共同調査では、高齢になるほど高く、80歳を超えた感染者の致死率は21.9%。武漢では5.8%、その他の地域では0.7%と差が大きい。
 <PCR検査>新型コロナウイルスを検出できる唯一の検査法。急激な感染拡大に備え、限られたPCR検査の資源を、重症化のおそれがある人の検査のために集中させる必要がある。
 <感染の予防>一般的な感染症対策や健康管理が重要。▽石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒などを行う▽人込みの多い場所を避ける▽十分な睡眠を確保する▽イベントや屋内で他の人との距離が十分に確保できない状況で一定時間を過ごすときは要注意。
 <マスク>飛沫とウイルス飛散を防ぐため、咳やくしゃみ等の症状のある人はマスクを着用。予防用にマスクを着用することは、屋内や乗り物など換気が不十分で混み合った場所では感染予防策と考えられるが、屋外などではマスク着用による予防効果はあまり認められていない。