望潮亭通信

無常なる世界を見るは楽しかり

加油! 08憲章

 え~、中国で2008年12月10日、「08憲章」なるものが発表されましてね。作家や弁護士など300人以上が実名で支持表明しました。言論の自由などない体制なので、実名を明かすのは相当の覚悟のうえでしょうな。署名者の作家・劉暁波氏らが当局に拘束され、ほかの署名者は当局の監視下に置かれたとか言われました。



 日本の新聞によると、この憲章は「中国共産党一党独裁から連邦共和制への移行を求める」ものだそうで。中国には「法律はあっても法治はなく、憲法はあっても憲政はない」とし、各地で発生している暴動やデモは「現行体制を変えざるをえないことを示している」と指摘したそうです。憲章は、憲法改正や集会の自由を求め、「民主憲政の枠組みで中華連邦共和国を設立する」ことを提唱しているンだそうです。

 08年の中国にはいろいろなことがありましたな。北京五輪の他に、上海などで大雪が降り、四川地震があり、チベットなどで体制批判暴動が起こり、輸出主導の経済の行き詰まりが明確になるなど大きな出来事が続きました。そこへ08憲章です。中国国内では憲章に関連する動きは抑え込まれたようですが、歴史的に08憲章は大きな意味を持つかもしれませんな。未来の中国史において08年は、北京五輪ではなく08憲章の年と特筆されるかも。



 中国共産党一党独裁は、すでにイデオロギーとは無縁のものでしょう。都市住民間での所得格差、都市住民と地方農民の所得格差、都市部と地方の格差などに見られるように、凄まじい搾取が行われている社会になりました。そんな社会は、モラルを失った共産主義の現実なのか、最初からモラルなどなかった社会なのかは判りませんがね、独裁による既得権益を守るために独裁を続けるという、悲惨な循環の中にあるように見えますな。



 皆が平等に貧しい社会がユートピアだとは誰も思わないでしょうが、理想社会を謳った共産主義が「打倒すべき資本主義」に活路を求めるしかなくなった……もう共産主義は中国でも歴史的存在意味を失っているンでしょうね。