望潮亭通信

無常なる世界を見るは楽しかり

地震と日本列島

 このところ地震が相次いでいる。大きな被害がなかったのは幸いだが、「地震国」日本であるだけに、懸念される東海地震をはじめ大地震への不安は大きい。東海地震マグニチュード8クラスが想定されており、その時には、例えば東名高速はどうなるんだろうか。ずたずた?



 日本列島を含む太平洋周辺でも地震は頻発している。南米のチリ、北米のカリフォルニア、北太平洋アリューシャン列島、日本列島など地震多発地域が連なっている。



 地震の発生メカニズムは地震のたびにマスコミで解説されるが、基本は「地球は動いている」ということ。地球の表面を覆う地殻は十数枚のプレートから成り、例えば巨大な太平洋プレートは東太平洋の海底で形成され、西方に移動を続け、日本海溝からマリアナ海溝で沈み込む。日本列島付近では複数のプレートが複雑に押し合っていて、その圧力が様々なタイプの地震を起こす。

 なぜ太平洋プレートが西方に移動するのか。それは大西洋が拡大しているため。現在、大西洋の中央海嶺で海洋底が誕生し、両側に広がり続けている。アメリカ大陸が乗ったプレートが拡大し、太平洋プレートを押している。2億年前に誕生したとされる大西洋の東西幅は約4000キロに広がり、この2億年に太平洋は約4000キロ、東西方向に縮んだとされる。



 プレートを押す力だけでなく、引く力もある。プレートが海溝から地球内部のマントルに沈み込む時に生じる重力も、プレートを移動させる力になるという。



 プレートが移動することによって様々な地殻変動が引き起こされるのだが、億年単位で見ると、地表の陸地が集まった超大陸が形成され、巨大噴火などで超大陸の分裂が始まるという動きの繰り返しだという。現在は、ユーラシア大陸に南極以外の大陸が集まる過程にあり、5000万年後には北上するオーストラリア大陸ユーラシア大陸と地続きになり、さらに2億年後には北南米大陸ユーラシア大陸と地続きになり、超大陸が出現するという。



 そのころには大西洋が地球最大の海となるが、その西側と東側の縁でプレートが沈みこみを始めるので、超大陸の西縁と東縁では地殻変動が多くなるという。現在の地名でいうと米大陸東縁と、欧州などユーラシア大陸西縁で地震と火山活動が活発になる。超大陸の一部になった日本は地殻が安定しているだろうから、日本人がそのころまで存続していれば、温泉を探して、はるばる旅をするようになっていたりして……。



 地球は常に動き、変化していることは理解できるのだが、グラグラと来ると、関東大震災やら東海地震やらが頭に浮かび、「とうとう、来た?」なんて気になってしまう。2.5億年後の日本人に、多発した地震の記憶は受け継がれているのだろうか。