こんなコラムを2004年に書いていました。
八っあん「勲一等の勲章をもらったエライさんが、実はこっそり脱税してたっていうじゃないですか。許せねえな」
ご隠居 「斉藤英四郎のことかね。新日鉄の名誉会長で経団連の会長まで務めた御人だ。日本経済界のトップに立った人物が、実はこっそり割引金融債を買い込んで、隠してたんだな。遺産を相続した長男が遺産39億のうち16億を隠し、9億8000万を脱税した。長男は『父親が表に出さなかった財産を申告するのはまずいと思った』と言ってるそうだから、斉藤英四郎が隠してたんだな」
八っあん「大企業の不祥事が明るみに出る度に、経営者が記者会見で頭を下げ、コンプライアンス(法令遵守)がどうのこうの言ってますがね、連中に日本の法律を守る気がそもそも、あるんですかい? 経団連会長自ら脱税してたんだから、日本の経済人らは似たり寄ったり、隙あればこっそり金を懐に入れようとする連中ばかり、同類だと見てもいいんでしょうね」
ご隠居 「この脱税が明るみに出てからも、現在の有力経済人と言われる連中からの斉藤英四郎への批判が聞こえてこないから、そう見られても仕方がないだろうな。最近の西武鉄道の株の問題にしても堤義明自身が関与しているらしいことが明らかになっているのに、会長辞任でチャラにされそうな雲行きだ。経済界からは取り立てての批判は出ていないようだ」
八っあん「偉そうに振る舞っている日本の経済人なんて連中が、実は私利私欲優先のさもしい連中ばかりだということですかい。それなら偉そうな口をきくなって言いてえ」
ご隠居 「人間の内実がさもしいから、偉そうな態度でごまかすのさ」
八っあん「永田町は、論理ではなく感情で動いていると言われるそうですがね、してみると経済界は私利私欲で動いている人物の集まりですかい」
ご隠居 「そんな連中が寄って集まって、憲法を変え、道徳を国民に強制したいっていうんだから、まさに世も末だな」